不動明王
近所にある等覚院というお寺に不動明王の像があって、時々お参りに伺います。
この像、右目は「私」を見ていると感じますが、左目は私の後ろにあるものや腹の底を見透かされているような感じがする。
乳癌の治療をしていた頃「病むのも死んでしまうのも仕方がないとして、自分は納得と共に世を去れるような生き方ができるだろうか」と、この像の眼差しに助けられながら、自分の心の奥にあるどろどろした気持ちを眺めたりしていました。
普段は自然の中に神様的なものを感じるのですが、人間が人間である事で抱えざるを得ないような苦しみは、自然ではなく人間の形の神様に受け止めて貰う必要があったのだろうなあと感じます。
左右の目が見ている場所が違う仏像ってよく見ると結構あるので(不動明王や仁王のような、逞し系の仏様に多い気がする)、前に立った時にどんな感覚がするか感じてみてはいかがでしょうか。
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