風景に分け入る
山が見たくて出かけた日、最初は「少しでも山に近いところ」と思ってリフトに乗って山頂にある展望テラスに行きました。 眼下に森。雲の影が落ちていて、地平線の方には山並みと青い空。とても綺麗だったけれど、「今私が見たいのはこの風景じゃないなあ」と思いました。 山を下りて、近くの牧場へ。森と牧草地の境目を一人でお散歩。とてもしっくりきました。 山の上から眺める景色は見晴らしがよくて、全体が見える。でも、見えている風景とは少し距離があるかもしれない(自分のコンディションにもよるけど)。森の中の風景は見通しがきかないけれど、風景の中に入って色々なものに全身で触れて味わうことができる。 これって、客観と主観みたいだなあ、と思います。 森の中に分け入っていくには危険もあるし、知恵も勇気もいる。でもきっと今私は森に入ってみたいんだなあと思います。入っていかなければ感じられないものを感じに。