白いキャンバス
「心身一如」という言葉があるように、身体が落ち着くと自動的に心も落ち着いてくると感じますが、それにもいくつか段階があるように思います。
私の場合は二年半くらいかけて
・身体の力みが抜けて休息が取りやすくなる
・視野が広くなる
↓
・セッション中に夢をたくさん見る(記憶か感情か、何かを整理しているような感じ?
↓
・セッション中に静寂の感覚が出てくる(それまでは、無意識にずっと何かを思い続けていたんだと思う)
↓
・静寂のモードが日常の中でも出てくる
↓
・何もしてなくても充たされているような感覚が時々ある
・感情や思考が少ない
という感じで進行してきています。
パントマイムの稽古で「身体の姿勢や動き、呼吸を使って感情を作り出す」ということをしていたので、「感情は身体の状態に由来するのだ」ということは理解していましたが、表現として感情を作り出す前のニュートラルな状態(のつもり)の自分の身体がこんなにも感情に染まっていたのだなということは身体が落ち着いて初めて実感できました。
きっと感情表現の稽古をしていた頃の私は既に絵が描かれたキャンバスの上に更に絵を描いていたような状態だったのだろうなと思います。今は真っ白とはいかないけれど、もう少しキャンバスとしての用を果たせる身体になりました。
とはいえ今は表現をする気はないのでキャンバスとしての身体はそんなに必要ではないのだけれど、感情に振り回されないということはとても楽だなと感じます。もちろん、嫌なことがあれば腹も立つし、好きな人と一緒に居る時間は心地よくて楽しいですが、感情はその場を離れれば忘れてしまうか、とても薄くなってしまう。絵を描いた後、キャンバスがちゃんと白に戻るみたいな感じ。
外の状態に対して反応ができて、そしてその反応が終わる身体になってきたのかなと思っています。
悩まない、引きずらない、というのは心理的なアプローチと思われがちですが、経験では身体が落ち着けばそれは自動的に出てくるようです。ちょっと時間はかかるかもしれませんが、yieldのもたらす深いリラックスや落ち着きはストレスをリセットしやすい身体に繋がっていくのではないかと考えています。
コメント
コメントを投稿