懐かしさ
yieldしているととても懐かしい感じがすることがあります。子供の頃過ごした高円寺の路地裏の気配とか、父の仕事場の気配とか、夏休みの祖父の家の書斎の雰囲気とか、それらしいものを思い出しはするのだけれど、何となくちぐはぐな感じもあって、何に懐かしさを感じているのだろうかとずっと不思議でした。
そもそも「懐かしさ」ってどんな気持ちだろう?
辞書には
『1 心がひかれて離れがたい。
㋐魅力的である。すぐそばに身を置きたい。
2 かつて慣れ親しんだ人や事物を思い出して、昔にもどったようで楽しい。
4 衣服などがなじんで着ごこちがよい。』
とありました。
あ、なるほど。私は懐かしいというのは2だと思っていたので過去の出来事を探しに行ってしまっていたけれど、yieldで立ち上がってくる懐かしさはおそらく1や3や4が身体感覚として立ち上がってきているんだ。懐かしさだけがあって、対象がない。
通常対象に対して反射的に湧いてくるような身体感覚に対しては「目的があるはずだ」と思い込んでいるので、つい対象を探してしまうのだなあ。面白い。
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