自己紹介②

もともと私は特に身体を動かすことが好きというわけでもなく、身体感覚についてもかなり無視をして過ごしてきたところがありました。そんな私が身体に興味を持ち始めたきっかけはJIDAIさんのパントマイムのレッスンです。

 学生時代に静岡の大道芸ワールドカップで見たサンキュー手塚さんのパントマイムがとても面白く、自分でもやってみたくなって近所で開催されているパントマイムWSを検索して辿り着いたのがJIDAIさんでした。

JIDAIさんのパントマイムの教え方は、「形を見せようとするのではなく、まずは身体を感じなさい。自分がきちんと感じ取れていれば観客にも伝わる」というもので、例えばパントマイムによくある「壁」であれば、壁に触れているときの感覚を自分の身体で感じ(実際に壁に触れてみたりして、まずは感じてみる)それを再生するように動く、というような感じでした。

これは自分にとってはかなり衝撃で、最初の頃は自分の「身体を感じて動く」ということがどういうことなのかが理解できず、随分と戸惑ったのを覚えています。

「身体を感じて動く」ということをシンプルに説明できる言葉が見つからなかったので、その頃の稽古録をひとつ引用してみます。

『2007年1月24日

今週の初心者クラスで「手を振って指を手のひらに当て、音を鳴らす」というのを習いました。指の付け根の関節を脱力して手を振り、小指から人差し指までの4本を遠心力でブラブラさせて手のひらに当てるのです。その場ではできず・・・。

手首の力を抜くのはわかるけれど、指の付け根(握りこぶし作ると骨が出っ張るところの関節)の力を抜くってしたことないよ。

家に帰ってきてから、どうすればいいのかなぁ・・・と思いつつしばらく手を振ってみて思いました。手首の力が抜けてブラブラしてるときの感じを、指の付け根の関節で感じられればいいんじゃないかな?

ブラブラさせるってことは、動かそうとせずに動けばいいんだよね。反対側の手で動かしてみる。むむむ・・・動かしている反対側の手の方に意識が行っちゃってうまく感じられないや。

お風呂で湯船に浸かってる時に思いました。水の抵抗を利用したら、空気の中で振るより関節が動きやすいんじゃないかなぁ?まずはお湯の中で左右に手を振ってみる。一緒にブラブラする手首に意識が行っちゃってうまくいかない。

手首を動かさないように、指の付け根関節だけを動かす方法はないものか?

ひらめいた!(*゜▽゜)ノ

ちょこっと指を曲げて前に向かってパンチをするように手を振ると、水圧で指の付け根関節が曲がりやすい!しかも手首は水圧を受けないから動きにくい!

今度はうまくいきました。このブラブラ感を水の外でもキープ!そんで手のひらに指がぶつかるように方向を調節しつつ手を振ってみた。

うん!いい感じ!時々「へちっ」ってしょぼい音がするようになった!
あとは強く手のひらに当てる練習、かな。

なんか、パズルを解くみたいな、知恵の輪を解くみたいな。
パントマイムってこういう楽しみ方もあるのかも!』

身体感覚と身体を繋げることが楽しくて楽しくて、この頃はクラスがある日は全て(週5~6とかで)稽古に参加していました。(続く)

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