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動きの質と自己イメージ

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私が教わったパントマイムのレッスンの中には、感情、キャラクター、注意の流れ、心の動き、間、色々なものが含まれていました。 そこにはないものを、質感をもって見せるためには自分がまずその質感を感じられていなければならない、そのように教わりました。 基本の動きで身体を動かしてみる。 そこから感じられる質感を見ながら動きを調整して、また感じて、より表現したい質が感じられる方向へ動きを調整していく。 石の塊から像を掘り出していくような、彫刻みたいなレッスンだったなあと思います。 そうやって、動くことと感じることを行き来してみると、人間の自己イメージというものはかなり動きの質、動き方に左右されているのだと思うようになりました。 柔らかくてしなやかな動きをしてみると女性的な感覚を感じるし、そこにデフォルメ的に胸を前に出し、首の側面を見せつけるような感じで動くとセクシー感がでてきたりして。 あるイメージが起こるような質の動きをしているとき、私たちは無意識にその質に影響された気分になっているとも言えるかもしれません。 姿勢、身構えというのも自己イメージや心に作用しますが、動的なもの、動きの質もそのように作用します。そして、それは他者からどんな印象を持たれるかにも関わってくるのでしょう。 安全・安心な感覚の中で自分とつながりなおす Yielding Embodiment Orchestration Resonance Blue

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  パントマイムを習い始めて1年くらいの間でしょうか、私がとても苦労したことのひとつが「表情」でした。 「呼吸や身体の操作から感覚を得て、それを表情に反映させる。表情を作ろうとしない」という方法で教わったのですが、どうにか身体の方で感情の感覚を作り出せても顔がそれについてこない。その感覚を顔に上げようとするとブレーキがかかる、そんな感覚でした。 ボディーワーカーになってポリヴェーガル理論を勉強してみると腹側迷走神経複合体がうまく働いていなかったのだなといいうことがわかります。 そのころはいつも喉が絞まるような感じで声が出しにくかったのですが、これも腹側迷走神経複合体が関わっています。 セッションの後に表情が生き生きとされたり顔立ちが変わられるような方、声が深くなるような方は多くいらっしゃるのですが、それはこの腹側迷走神経複合体の活性化が関わっているのかもしれません。 ダンサーや役者、ピアニストなど、舞台表現をされている方がセッションに来てくださることがありますが(とても興味を持ってくださってyieldの認定講座を受けに行かれた方も何人かいらっしゃいます)身体と表情のつながりが自然になると演技や演奏に乗りやすくなる、より自然に向かいやすくなるのではないかと思いますし、普段身体を操作的に使うことが多い方は逆方向のアプローチとして身体の側からの自然な調整を体験してみることは調整や経験知として役に立つのではないかと思います。 安全・安心な感覚の中で自分とつながりなおす Yielding Embodiment Orchestration Resonance Blue

自分を大切にする

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稽古というのは身体を甘やかすでもなくこき使うのでもなく、上達を目的にする自分と身体のやりたいことやりたくないことの間に落とし所を見つけながらの共同作業だという風に思うようになってからは大きい故障はなくなりましたが、18年前にパントマイムの稽古を始めたばかりの頃は一方的に自分のやりたいことを身体に押し付けてしまい、やりすぎて熱を出したりしていました。 身体を成果を生み出すために酷使したり搾取するように扱ってしまっていたのだと思います。 病気でも怪我でも、大崩れしないための一番の予防策は自分の身体が知らせてくる違和感に敏感になって、それを無視しないことだと思います。 yieldのセッションでは安全・安心な開いた場の中でご自身の身体と向き合って身体感覚を眺めることをします。それは身体との関係性を結び直す機会になる だから提供する側になっても「身体との信頼関係を結び直すお手伝いをすること」が私のセッションの大きなテーマです。 自分の身体との関係性を大切にすることは自分を大切にすることにもつながっていくでしょう。 安全・安心な感覚の中で自分とつながりなおす Yielding Embodiment Orchestration Resonance Blue