身体が語るもの


クライアントさんから
「HPのこんな方におすすめ、というリストの中に対人関係の問題について書かれているのはなぜですか?」

というご質問を受けましたので、書いてみようかなと思います。

まず、イールドで使っている間合い(他者との距離感、位置関係)。セッションではこれによって居心地の良さが変化する、ということを体感していただくことができます(人によっては意識に登るまでに時間がかかることがありますが、身体は感じているので変化が起こります)。

それが感じ取れるようになれば、日常の中でも意識の上では嫌な人でも悪い人でもないけれどなんとなく身体が向かない、居心地が悪いという相性の人に気がつくことができるかもしれません。そういうちょっと合わない相性の方とは無理をせず、いい間合いでのお付き合いを意識してみるとうまくいきやすいかもしれません。

また、凄く惹かれあって激しく反応するような相性の方もいます。そういう組み合わせはわーっと盛り上がってテンションが上がった後にお互いキツくなったり合わなくなってトラブルになることが多いかもしれません。このときも気がついておけばちょっと寂しくても適切な間合いをとって長く楽しいお付き合いが続けやすくなるかもしれません。

それから、距離だけではなく位置関係もあります。

違和感があったら身体の位置を変えてみたり、ものの配置を変えてみると緩和されることもあるかもしれません(真正面に座らない、間にものを置くなど)。

いずれにせよ、間合いの感覚を育てることによって対処できることがあるということです。

それからもう一つ、腹側迷走神経複合体が働きやすくなることや姿勢の変化によって人にどう扱われるかが変化する可能性です。

人間は無意識に相手の神経系や姿勢を読み取って相手に対する対応を変えているところがあります。公共の場所で誰かのとげとげしい声が聴こえてきてイラっとしたり怖くなったという経験は誰でもあるのではないでしょうか。

腹側迷走神経複合体がうまく機能しているときの声のトーンというものがあります。機能していないとき、そんなつもりはなくても声が戦いや恐怖の信号を相手に伝えてしまっていることがあって、自分も相手も無意識にその攻撃的なトーンに巻き込まれていく、ということが起きていることがあるように感じます。

また、表情筋や動きの滑らかさ、姿勢なども同じように神経系のはたらきを反映して相手にこのようなメッセージを伝えていたりします。

人に攻撃的な扱いを受けることが多いな、と感じるとき、意識できる人格とか性格やふるまいの問題ではなくて、単に神経系がそういうモードになってしまっていることがあるという事をお互いに知っておけるとトラブルになりにくかったり、そこから抜け出す方法が見つけやすいかもしれません(もちろん、身体の問題だけではないこともあるとは思いますが)。

セッションでは神経系の状態やそれに伴う声、表情、姿勢変化などが起こってきます。自分の神経系を整えておくことで人との関係性が変化する可能性があるという意味で対人関係の助けになるかもしれません。

また、特にご要望があれば姿勢と印象みたいなこともセッションの時間の中で少し探索して遊んでみることもできます。

身体ってとっても面白いものです。

安全・安心な感覚の中で自分とつながりなおす



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